情報は大切。だけど、もっと大切なこと

○○にいいオイルは何ですか?

私たちの毎日は、色んなことが起こります。身体の調子が悪い時もあれば、心がすさんでる〜な時もあるし、部屋の匂いが気になったりもする。

これらがアロマで解決できたら、すごく良いよね。

そんな時、「○○に良いオイルは何?教えて!」という気持ちになりますよね。解決策が欲しいし、答えがほしいですもんね。

わかるわかる!

情報、欲しいもん。私もエッセンシャルオイルを使い始めた8年前、本で調べたりネットで調べたり、ありとあらゆる講座にも、すべて出まくりました。

「○○に良いオイルは何だろう?」の答えを求めて自分で徹底的に調べ、自分で実験し検証する、という事を何度も何度もやってきました。

そしてそれは、とっても楽しくて。

楽しい実験でもありました!

情報があることは素晴らしい。だけど、情報が多いことゆえの落とし穴も、最近は感じるようになってきました。

エッセンシャルオイルの本当の価値は、「情報」「知識」にあるのだろうか?

・・・いや、違うよね。

と思うようになりました。

何かあるたびに「○○にいいオイルは何ですか?」

始めに言っておくと、この質問自体が悪いというわけではありません。

イジワルな言い方をすると、この質問が出た瞬間に「ハイ!○○にいいオイルは●●ですよ〜♪」と一言で答えてしまった方が、はっきり言ってこちらもラクなのである(笑)

ハッキリ言ってメンドクサイ時は、私も、パッと答えちゃう−。

しかし、パッとわかりやすく答えてしまうことは、質問者その人のためにならない。という思いも抱きます。

まっ、余計なお世話かもしれないけど。

「○○にいいオイルは?」のたびに「フランキンセンス!」のように答えを得られちゃうと、どうなるでしょうか。

まるで早押しクイズのように。

ひとまず「答えを得た」ということに満足しちゃったりして。まぁ、言われた通りにそのまま使ってみる。

コレという答えが得られると、分かりやすいしね。

コレという答えが得られると、安心するしね。

だって、グーグルで検索すると、パッと答えが出るでしょ。

何かあったら、すぐググれる時代だしね。

答えがないなんて、ありえない。

できるだけ明快な答えのほうが、超わかりやすい。

で、「○○にいいオイルはフランキンセンス」というのを言われた通りにそのまま使ってみる。さらに「何滴使えばいいですか」という質問もセットにしたもんだから、「2滴」という答えを得たとして、そのまま2滴、使ってみる。

・・・

・・・

結果。

「あら、何かすごく良くなった!」

「○○にはフランキンセンスを2滴。良いわね!」

かもしれないし、もしくは、こんな場合もあるかもしれない。

「あれ、何にも変わらないんだけど」

「なんだ、アロマなんて何にもならないじゃん。以上。終わり。」という事もあるかもしれない。

そしてフランキンセンスは「マルなのかバツなのか」という判断が下されるのです・・(泣)

・・・

そしてまた別の機会に、「●●にいいオイルは何ですか」の質問。

パッと答えを得て、そのまま使ってみる。結果、良くなったりとか、たいして変わらないとか。その答えは、マルなのかバツなのか。終わり。

そしてまた別の機会に、「△△にいいオイルは何ですか」の質問。

パッと答えを得て、そのまま使ってみる。結果、良くなったりとか、たいして変わらないとか。その答えは、マルなのかバツなのか。終わり。

あれれ、どうも、何か大切なことが抜けているような、、

エッセンシャルオイルを使う、何か大切なものが。

「感じるプロセス」が抜けている

フランキンセンスだったら、まず、スッと姿勢を整えて、フランキンセンスの香りを、目を閉じて、感覚を研ぎすまして、スーーーッと深く自分の中に吸い込んでみる。

「今、この香りを、どう感じるか」

「今、自分の身体は、どう感じているか」

姿勢も整えて、目を閉じて、ゆっくりジンワリ感じてみる。

グーグル検索するように、パッとひとつの答えが欲しくて焦るかもしれないし、パッと思うような結果が出ないと不安になるかもしれない・・

フランキンセンスは、いったいマルなの?バツなの?どっちなの?ということを、パッと結論づけたくなってしまう。

しかし、フランキンセンスを「ただ静かに感じる」という、一見まどろっこしい(?)そのプロセスこそ、エッセンシャルオイルの醍醐味なのであります。

「自分がどう感じるか」を封印してきた人にとっては、「自分がどう感じるか?」などと問われると、「はぁ?自分で感じる?そんな事じゃなくて答えが欲しいのに!!」と、怒り出したりバカにするかもしれません。

じつは、そんな方にこそ!エッセンシャルオイルが「一番のお薬」になるはずなんだけども〜(°▽°)

「正しいか・正しくないか」「こうしなければ・こうしてはいけない」を厳しく基準にしてきた人にとっては、「感じる力」を強く封印している場合もあります。

さらには、自分で考える力すらも封印している。

自分で考えず、答えだけを手早く得ようとしてしまう。

ひとつひとつのエッセンシャルオイルを「マルなのかバツなのか」とすぐに結論づけるのではなく、、ひとつひとつのオイルをゆっくり感じてみる。

オイルは、「感じる力」を育てる。

いや、オイルは、「感じる力」を呼び戻してくれる。

本当は、「○○には●●のオイル」という確固たる答えなんて、存在しないのです。

ユーカリが寝る前のリラックスタイムに最高だったりもするし、

ラベンダーを嗅いで、肩の力を抜いたら集中力アップしちゃう事だってあるんだし。

受け取る人によって、かなり個人差がある。同じ人でも違うタイミングで使ってみると、まったく違う反応がある場合もよくあります。

ひとつの答えなんてないという事を知る

だからこそ、「使ってみて、香りを感じてみる」「使ってみて、身体の変化を感じてみる」のプロセスなのです。すべて、人体実験。

同じオイルでも、使うタイミングによって、自分にとって違う変化をもたらすこともある。

オイルを使うにあたり重要なのは、この、感じるプロセス。だと私は思っています。

「今、この香りを、どう感じるか」

「今、自分の身体は、どう感じているか」

プロセスを大切に味わう。ひとつの答えなんてないのだ。ということを、エッセンシャルオイルは教えてくれる気がします。

しかし、情報も大切。だから私は情報も提供します。

私がサイト内の一部にパスワードをかけている理由は、コンプライアンスの問題があり、特定の会社の特定の製品について不特定多数に向けて説明することができない等の事情があるためです。そのため、不特定多数に向けたオープンな場では書けないこともありますことを、どうかお許しください。。

で、やっぱり、情報は大切です!

その中で、ただただ情報をうのみにするのではなく、「自分で感じる」のプロセスを大切にしたい。

「まずそのために、まずは、情報が欲しい!」という方へ

この『エッセンシャルオイル・デスクリファレンス・日本語6版』をお手元に置いておくと、必要な時に「○○に良いオイルは?」を自分で調べることができて本当に便利です。さくいんもついているので、困りごとを五十音順で調べることもできます。

ひとつひとつのエッセンシャルオイルについても、詳しく書かれています。

830ページでかなりずっしりしていて、情報の宝庫です。

Amazonで購入できますよ−。

情報を得たうえで、「使ってみて、香りを感じてみる」「使ってみて、身体の変化を感じてみる」のプロセスを、しかと味わってみてください。

「今、この香りを、どう感じるか」

「今、自分の身体は、どう感じているか」

このプロセス。

この「感じるプロセス」を抜いてしまったら、私はエッセンシャルオイルを使う意味が、大きく失われてしまうと思います。

エッセンシャルオイルは、現代人が忘れかけている「自分の感覚を使って生きていく」というメッセージを、教えてくれるなと思います。

最後にもう一度言っておくと、「○○にいいオイルは何ですか?」この質問自体が悪い。というわけではないし、質問しちゃダメという事でもありません。

そこで終わらせないで!ということです。

答えそのものだけでなく、そのプロセス。

「自分はどう感じるか」を大切にする。ここに意味があり、価値がある。

これが、私がエッセンシャルオイルから学んだことです。

私は、オイルの使い方を伝えたいんじゃない。オイルを感じることは、自分を感じること。これはなんと豊かなことなんだ!ということを、伝えたいのです。